いや、本ばかり読んでるわけでは無くて、非常に忙しくて、精神状態が興奮状態で。本でも読まなきゃやってられないんです。寝床に入っても眠れないという。
でも、少々トンデモ仮想戦記が続いたので、少しは古典に帰って。
私がホーンブロワーシリーズを知るきっかけとなったのがフォレスター氏の数少ないWW2もの『駆逐艦キーリング』。今回はこれです。
まったくもって『いろいろあった』中学時代。私は活字に逃避しました。
家にあった日本文学全集を読みあさり。(現状、ほとんど忘れてます)乏しい小遣いをやりくりして文庫本を購入。それでも足りない部分は区役所にあった図書館に入り浸っていました。
あのとき、活字が無ければ。そしていくつかの幸運がなければ、私はきっとここにいなかったでしょう。
そして、そんな時、手に取ったのが当時の私以上の困難に立ち向かった人間の物語。それが『駆逐艦キーリング』だったのです。
大西洋の護衛船団。未だUボートの牙は鋭く、護衛艦は十分な数の半分も無い。そんな状況でウルフパックのど真ん中を突っ切らねばならない主人公。
ひたすら苦難の道を進むその姿は間違いなく、あのころの私に力を与えてくれたのでした。
そして、任務を果たした主人公が最高の報酬である堅い艦上のベッドで睡眠を取ったように、私にも高校、大学7年にわたる人生の夏が待っていたのでした。
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