39歳の夏、40の誕生日になにか記念がほしくなりました。
そこで、いろいろ考えた結果、モンブランのマイスターシュテュックか「木曽路」さんの料理に使われている器を焼かれた、北大路魯山人のお孫さん、北大路泰嗣氏の酒器(片口とぐい飲み)かと言うことになったわけです。
お値段は、木曽路のマスター曰く織部の片口と、ぐいのみを三つでモンブランの万年筆の半分くらいとのことでしたので、得々と注文させていただいたわけです。
「個展に出すような立派な物でなくていいんです。普段使いにできるような酒器をお願いします」
というわけだったんですが、相手は一流の職人さん。職人さん相手に催促は無粋。そう思って待つともなしに待っていて、いつのまにか、私は47歳の春を迎えてしまいました。
長くなるので、以下、たたみます
で、本日午前中、木曽路のマスターからメールをいただいたわけです。
「昨晩、北大路泰嗣氏より荷物がきたので、代金払っておきました」
ええ! なんということでしょう。年末に何の音沙汰もなかったので、私はハーマンミラーを買ってしまったではないですか。(まあ、この椅子は実用品ですから。ええ、誰がなんと言っても実用品ですから。腰にいいんです。ええ)
というわけで、なけなしのお金を握って、代金を払いに行ってきました。7年半の間に北大路泰嗣氏、大変巨匠になられまして、代金の方は、7年半前のモンブランの万年筆レベルとなっていましたが、納得のお値打ちです。
が、が、が、行ってみて驚きました。織部の片口が三つ、黒天目、茶天目、黄瀬戸、粉吹、あと、浅学な私にはわからない焼き物のぐい飲みが合計5つ。
ええと、現在、鉢ひとつ15,000円とか言われる方ですよね、ブログ界隈でお皿一枚73,500円だったというのも見たことありますよ。蟹の絵というから、「鉄絵織部蟹絵」だと思うんですが。(下の本の写真です)
平向片口ひとつに、ぐい飲み三つのはずが、なんで、片口みっつにぐい飲み五つになっているんですか! しかも、全部にきちんと「火」の印が押してあるし・・・。これって正規の无彊窯(氏の窯の名前)の作品と言うことになっちゃうじゃないですか。
恐縮至極です。お世話になりました、木曽路のマスター。大切に使わせていただきます、北大路泰嗣氏。
しばらく、超貧乏ですが、隙見て、いい日本酒買ってきて、酒器を下ろそうと思っています。マスターも「器は使ってこそだよ」とおっしゃっていましたし。いやあ、楽しみです。
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