仕事があるだけ、ありがたい(しまりす)
今日は午前中仕事でした。最近なんだか、休日がない気するんですね。でもま、有り難い話です。仕事があるだけ、ありがたいです。
というわけで昼食も食わずに街へと繰り出しました。いや、デパ地下で優雅な日曜日というわけではなくて、数年越しの大計画を実施しようかと思ってのことです。
実は、『ゑすぷり BAR ESPRIT』さんについて調査を入れていたところ、なんと、なんと、なんと。凄い物を見つけてしまったと。
武田刃物さんが、三越に来ているじゃあありませんか。
知っている人に説明はいりませんが、知らない人には説明が必要でしょう。武田刃物さんというのは、岡山県新見市にある備中手打ち鍛冶の刃物屋さん。今から5年くらい前に偶然、三越で見つけて切り出し(接ぎ木小刀)を購入。その切れ味とその持続性に愕然としたものです。
私、実は切り出しは3本持っています。
一本は15年以上前に京都旅行の際に買い損なって、東急に当時あったお店で買った(何やってんだか)『有次』の切り出し。これは張り込みましたね。特別に、名前まで彫ってもらったりして。
もう一本は『佐治武士』さんの宝刀ひかり。これは狸小路の宮文で10年近く前に購入したんですが、観賞用ですね。ダマスカス風に入った模様が、下手に研ぐと消えてしまうようなので、仕方がないです。
で、武田刃物の接ぎ木小刀。
有次は切れます。切れるけど鈍るのも早い。武田はへたくそが同じように研いだ時点では有次に一歩及ばない気がするんですが、鈍らない。切れます。切れ続けます。これは京刃物と備中刃物の違いなんでしょうか。
で、いつかは包丁。それから切り出しじゃない小刀も欲しいな。そう思っていたんですが。今回、見事に願いが叶ったというわけです。
さて、道具を購入する際にはきちんと使用目的を定め、お店の方に伝えねばなりません。
「すいません、男40代の一人暮らしで、万能に使える包丁をくださいな」
これに尽きます。
実演販売に来られていた方が仰るには、
「万能舟行包丁(いわゆる普通の包丁の形をしている奴)か万能文化包丁でしょうね」とのこと。もしくは万能ペテーィナイフか。
「刃物は大は小を兼ねませんからね」
そういうことか。確かに、その通りですが。むむむむむ。悩むことしばし。すると、販売台の下から包丁を一本、出してくださったんです。
「これなんてどうですか、万能文化包丁なんですが、刃先から峰の幅が長くて、菜切り包丁の代わりにもなりますよ」
持たせていただいた瞬間、陥落しました。
いや、バランスとか、重さとか、いろんなものが、「あ、これだ」状態でした。こんな状況は昨年作った自作PCケースや、現在の愛車をカタログで見た瞬間以来の話です。で、お代を見ると18,900円也。
え、確か、前の時は12,600円くらいだったんじゃ。包丁と小刀とで2万円くらいの予算だったんですがね。
「4~5年前に、それまでの青紙1号(鋼の材質)とかを全部青紙スーパーに統一して、柄も紫檀の八角にして、お値段少し上げさせてもらいました。材質と耐久性が違いますから」
確か、12,600円は白木の柄に青紙1号(当時、青紙スーパーなんぞ夢のまた夢です)だったはず。5年立てば値上げは当然ですし、ここまで来たら引っ込みがつきません。しかも、この包丁、手に吸い付いてしまっているし・・・。
お持ち帰りです。
もう、物欲全開。欲しかった小刀と皮の鞘も買ってしまいました。全部で27,300円。
砥石を水平にしてくれる砥石研ぎをサービスしていただいて、満足してデパ地下でお買い物して帰ってきました。いや、セレブな日曜日です。
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