さよなら檸檬

 　さて、急遽ペンを一本、購入する必要に迫られました。この春、お別れすることになった人へのプレゼントです。
 　こういうとき、購入するのは決まっています。LAMYのスピリット。一枚の鉄板を折り曲げて作った細身のヤツです。手帳に良し、胸ポケットに良し、私はスタイラスペンにして使っています。
 　普段、購入するのはネットなんですが、今回はあまりの急さ故に例のショッピングモール内の某店にしました。私が、魯山人のお孫さんの酒器にするか、どうしようか悩んだときに、価格調査した店。梶井基次郎が檸檬型爆弾を置いた店。最初のLAMYスピリッツを購入した店！
  　結論から言います。筆記用具コーナーは壊滅してました。
 　ショーケースの中には、なんだかわからないけどパワーストーンなるモノが詰まっていて、舶来の筆記用具は見るまでもありませんでした。
 　結局、私は三越の契約駐車場に車を放り込み、大丸藤井セントラルでフィッシャーのアストロノーツペンを購入したのです。大丸藤井のお姉さん。閉店時間ぎりぎりに飛び込んですみませんでした。
 　出、駐車料金をただにするために、三越のデパ地下で2,000円、半額の食材を購入したのは（そして、それで、酒飲んだのは）また別の話なのです。
 　しかし、こんなことになるなんて、さよなら檸檬の爆弾を置かれたお店。
 　時間の流れは本当に残酷です。